情シス用語集 その1
この記事では、情シス(情報システム)に関する用語集をまとめてみました。
用語の意味を理解する上で、ご活用ください。
目次
ITインフラ用語
ネットワーク
通信ネットワークとは、データや情報を相互にやり取りするための仕組みで、主に以下の3つを指します。
LAN(Local Area Network)
限られた範囲(オフィスや家庭内など)で使われる小規模なネットワーク。
WAN(Wide Area Network)
広域にわたるネットワーク(例:インターネット)。
Wi-Fi
無線LANの一種。
VPN(Virtual Private Network)
VPNとは、公衆ネットワーク(インターネットなど)を経由して、あたかも専用のプライベートネットワークを構築したかのように通信を行う技術のことです。通信が暗号化されるため、セキュリティを確保しつつ安全にデータをやり取りできます。
VPNは、セキュリティを向上させつつインターネットを活用するための強力なツールです。個人利用からビジネスまで幅広い用途があります。VPNサービスを選ぶ際は、信頼性やセキュリティ性能、通信速度を考慮することが重要です。
SD-WAN
SD-WANとは、ソフトウェアによって制御される広域ネットワーク(WAN)のことを指します。従来のWAN技術を進化させたもので、複数の接続方法(インターネット、MPLS、LTEなど)を柔軟かつ効率的に利用し、企業ネットワークの管理と運用を簡略化した仕組みのことです。
SD-WANは、現代の企業ネットワークにおいて、コスト削減と効率性向上を両立する重要な技術です。特にクラウドサービスの普及やリモートワークの増加に伴い、その需要は急速に拡大しています。
サーバー
サーバー(Server)とは、ネットワークを介してクライアント(利用者のデバイスやアプリケーション)にサービスを提供するコンピュータやソフトウェアのことです。サーバーは、データの保管、処理、共有、管理など、さまざまな役割を担い、インターネットや企業内ネットワークの基盤を支える重要な存在です。
サーバーは、インターネットや企業活動を支える基盤として不可欠な存在です。役割や種類を理解し、適切なサーバーを選ぶことで効率的かつ安全なシステムを構築できます。
オンプレミスサーバー(物理)
オンプレミスサーバーとは、企業や組織が自社の施設内で運用・管理する物理的なサーバーのことを指します。「オンプレミス(On-Premises)」は「施設内にある」という意味で、サーバーがクラウド上ではなく、現地(オンプレミス)に設置されていることを強調しています。
オンプレミスサーバーは、セキュリティやカスタマイズ性が求められる場合に最適な選択肢です。一方で、クラウドサーバーが台頭している現在、初期コストや運用負担の大きさが課題になることもあります。オンプレミスかクラウドか、またはハイブリッド構成を採用するかは、企業のニーズや規模、予算によって慎重に検討することが重要です。
クラウド型サーバーサービス
クラウド型サーバーサービスは、インターネットを通じて提供されるサーバーリソースや関連サービスのことです。企業や個人が物理的なサーバーを保有せず、外部のクラウドサービスプロバイダーが管理する仮想サーバーや関連サービスを利用できます。
代表的なプロバイダーには、Amazon Web Services (AWS)、Microsoft Azure、Google Cloud Platform (GCP) などがあります。
クラウド型サーバーサービスは、柔軟性、コスト効率、グローバル展開の容易さを提供する一方で、セキュリティや依存リスクへの注意も必要です。組織のニーズや規模に応じて、クラウド型、オンプレミス、ハイブリッド型を適切に選ぶことが重要です。
仮想化技術
仮想化技術とは、1台の物理ハードウェアを複数の仮想的なコンピュータ(仮想マシン:Virtual Machine)として動作させる技術です。物理リソース(CPU、メモリ、ストレージ、ネットワークなど)を抽象化し、効率的かつ柔軟に利用することを目的としています。
仮想化技術は、ITインフラの効率化と柔軟性向上に欠かせない技術です。特にクラウドコンピューティングの基盤として広く利用されており、現代のIT運用において非常に重要な役割を果たしています。
クラウドコンピューティング
クラウドコンピューティングとは、インターネットを通じて計算リソース(サーバー、ストレージ、データベース、ネットワーク、ソフトウェアなど)をオンデマンドで提供・利用する仕組みを指します。
利用者は物理的なハードウェアを持たず、必要なときにリソースを利用し、その分だけ料金を支払うモデルです。
クラウドコンピューティングは、柔軟性、スケーラビリティ、コスト効率に優れ、ITインフラの新しい形として幅広く採用されています。一方で、セキュリティや法的リスクもあるため、導入時には慎重な計画が必要です。企業の規模やニーズに応じて、クラウド型、オンプレミス型、ハイブリッド型を選択することができます。
オペレーティングシステム(OS)
オペレーティングシステム(Operating System, OS)とは、コンピュータのハードウェアとソフトウェアの間で動作する基本ソフトウェアです。
OSは、ユーザーやアプリケーションプログラムがコンピュータのハードウェアを効率的かつ安全に利用できるよう、管理・制御の役割を果たします。
OSは、現代のデバイスやコンピュータの動作を支える中核的な存在です。ハードウェアとソフトウェアの間で効率的にリソースを管理するだけでなく、ユーザーに快適な操作環境を提供することで、幅広い分野で利用されています。適切なOSの選択は、業務効率やデバイスのパフォーマンスに大きく影響するため、利用目的に応じた理解が重要です。
Windows OS
Windows OSは、Microsoftが開発・販売するオペレーティングシステム(OS)です。グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を特徴とし、ビジネス、家庭用、教育用など幅広い分野で利用されています。1985年に最初のバージョンがリリースされて以来、進化を重ね、世界中で最も普及しているOSの1つです。
Windows OSは、汎用性と使いやすさを兼ね備えたOSとして、個人・企業問わず広く利用されています。特に、豊富なアプリケーションやクラウド連携、定期的なアップデートが魅力です。一方で、セキュリティやコストの面では注意が必要です。利用目的に応じて、適切なバージョンを選ぶことが大切です。
Linux OS
Linux(リナックス)OSとは、オープンソースのオペレーティングシステム(OS)です。1991年にフィンランドの学生リーナス・トーバルズによってカーネルが開発され、その後、多くの開発者によって改良され続けています。Linuxは、柔軟性、安定性、セキュリティが高く評価され、サーバー、組み込みシステム、スーパーコンピュータ、デスクトップPC、モバイルデバイスなど幅広い用途で利用されています。
アクティブディレクトリ(AD)
アクティブディレクトリ(Active Directory, AD)は、Microsoftが提供するディレクトリサービスです。
Windows Serverに組み込まれた機能で、ネットワーク上のユーザー、コンピュータ、グループ、リソース(ファイル、プリンターなど)を一元的に管理し、認証や権限の付与を行います。企業や組織のIT環境を効率的に運用するために重要な役割を果たします。
アクティブディレクトリは、Windowsネットワーク環境における基盤となるディレクトリサービスであり、ユーザー、リソース、セキュリティを効率的に管理するための強力なツールです。特に大規模な企業や組織でその利便性が発揮され、クラウド時代の到来によりAzure ADと連携することでさらに進化しています。
Domain Name System(DNS)
DNS(Domain Name System)とは、インターネット上で使用されるアドレス(ドメイン名)を、実際のネットワーク上のIPアドレスに変換するためのシステムです。インターネットの「電話帳」のような役割を果たし、ユーザーが覚えやすいドメイン名を使ってインターネット上のサーバーやサービスにアクセスできるようにしています。
DNSは、インターネットにおける「名前とIPアドレスの変換」を担う重要なシステムであり、インターネットの使いやすさと効率性を支えています。正確で迅速な名前解決を提供し、インターネットの基盤として欠かせない役割を果たしています。また、セキュリティ対策が進んでおり、DNSSECなどを導入することで安全性も高まっています。