case導入事例
情シス代行パック 導入実例 01
需要の高まる不動産管理会社向けBPOサービス
IT関連業務の支援によって、業務効率化とコスト削減を実現
AAAコンサルティングは、主に不動産管理会社向けのBPOサービスを展開する企業。BPOサービスでは、入居者や仲介会社からの問い合わせ対応などコンタクトセンター業務や契約書作成などの事務管理業務を提供しており、特にコロナ禍以降の人手不足を背景に需要が高まっていた。しかしながら、しばしば生じるPCの不具合対応や新入社員向けのキッティング作業に課題を抱え「情報システム代行アウトソーシングサービス」を導入。専任の担当者を採用することと比較して4割程度コストを抑えながら、安定した業務遂行を実現している。
Point
- IT関連業務支援に「情報システム代行アウトソーシングサービス」を活用
- エイネット担当者が業務マニュアルを熟読し、スムーズな支援を提供
- 専門のIT担当者を社内に抱えるより、4〜5割のコストダウンを実現
BPO事業の急成長に伴うIT業務負担が課題に
不動産管理会社は、投資家が所有するマンション等の管理を行う。その業務には、入居者からの問い合わせやクレームへの対応、新規入居時や契約更新時の対応、空室が出た際の募集活動などが含まれる。しかし、業界は深刻な人手不足に直面しており、これらの業務をアウトソースする動きが加速している。このニーズにBPOサービスで応えているのがAAAコンサルティングだ。同社は自社でも不動産管理を行っているため、現場の実情を理解し、効果的なサポートを提供している。
同社は2019年頃からBPO事業に本格的に注力し始め、その結果、顧客数が順調に増加してきた。「5~6年前には50名程度だったスタッフ数も、現在では130名を超える規模にまで増えています。この急速な事業拡大に伴い、社内のIT業務も急増し、新入社員や中途採用者向けのPCの配備やキッティング作業、日々発生する機器の不具合対応などが大きな業務負担となっていました」と語るのは副社長の賀藤 浩徳氏。これらの業務は、会社の成長に不可欠でありながら、本来の事業活動を圧迫する要因にもなっていたのだ。
専任担当者の人件費換算で4割から5割のコスト削減に
「専門のIT担当者が常時稼働する場合とエイネットのサービスにかかる費用を比較すると、およそ4割から5割のコスト削減が見込めます」
副社長 COO ヘッド・オブ・リサーチ 賀藤 浩徳氏
AAAコンサルティングでは、社内にIT専任の担当者が1名いたが、コンタクトセンターは年末年始を除くと無休で営業しており、管理するPCも100台以上あり、一定の頻度で不具合が生じて対応が困難な状況だった。そこで、IT管理業務のアウトソーシングを決断し、10社ほどに声をかけ、メニューにはない同社の都合に対応した独自プランを即座に提案してくれたエイネットを選定した。
AAAコンサルティングの要望は、PCやネットワーク機器の使用に関するヘルプデスクに加え、インターネット通信、マイクロソフト製品、チャットサービス、セキュリティ対応アプリ、コンタクトセンター独自のシステムなどのサポートと多岐にわたった。また、従業員からの問い合わせに対して、少なくとも一次対応を行い、可能な限り解決まで持っていくことを重視した。これらの条件に対応できる業者が少ない中、エイネットは全面的に対応可能と回答し、選定の決め手となった。賀藤氏は「打ち合わせには当社の社長に加え、エイネットの社長さんも参加されました。こちらが投げかける質問や要望に対して、社長や営業担当者が非常に柔軟かつ即座に回答する姿勢から、信頼できる会社という印象を持ちました」と語った。
AAAコンサルティングが「情報システム代行アウトソーシングサービス」を契約したのは2023年7月下旬。その導入にあたって、もともと社内向けに作っていたオンラインマニュアルをエイネット向けに整備して提供し、同年9月から運用が始まった。リスクマネジメント本部 サブマネジャーの文本 光優氏は「驚いたのが、エイネットの担当者がマニュアルを深く読み込んでいて、こちらへの質問なしで業務を開始したことです。導入後も問い合わせはほとんどなく、非常にスムーズに対応されています。また、社内マニュアルだけでは解決が難しい問題も解決しています」とコメントした。
導入後、AAAコンサルティングのメンバーは、情報システムの調整にかかる時間が減り、本来必要な重要業務に割ける時間が大幅に増えた。たとえば、PCのキッティング作業は1台あたり1〜1.5時間かかり、一度に数台を設定することもあり、半日以上かかることもあったが、今では、業務が立て込む時や、まとまった台数の設定が必要な時は、エイネットに全面的に委託している。また、エイネットの担当者は、業務状況にあわせて遠隔操作でPCの設定をすることもある。文本氏は「スタッフの休憩時間中に設定を済ませていただけますので、リセット時間のロスなく業務を再開できます。現場からの評価も非常に高いですね」と説明した。
コスト面でも大きな効果を得ている。賀藤氏は「専門のIT担当者が常時稼働する場合とエイネットのサービスにかかる費用を比較すると、機会費用も考慮すれば、およそ4割から5割のコスト削減が見込めます」と語った。
エイネットの担当者は、その対応力で高く評価されている。不具合やトラブルに限らず、日常的な問い合わせにも迅速かつ丁寧に対応し、細かな対処方法をわかりやすく説明する姿勢が際立っている。技術的な問題解決だけでなく、顧客の業務効率向上にも寄与し、信頼と満足度を高めている。
拡張するサービス、進化するシステムへの支援を期待
「驚いたのが、エイネットの担当者がマニュアルを事前に読み込んでいて、ほとんど質問なしで業務を開始したことです。導入後も質問はほとんどなく、非常にスムーズに対応されています」
リスクマネジメント本部 サブマネジャー 文本 光優氏
AAAコンサルティングでは、今後もBPO事業の成長を見込んでおり、コンタクトセンターも現在の規模からさらに拡大していく方針だ。それに伴い、システムやインターネット回線もより良いもの、より新しいものにしていく計画を立てている。たとえば、最近コンタクトセンターで使われる生成AIを使った応答システムや自動化処理などが挙げられる。賀藤氏は、今後サービスの進展に伴い、進化するサービスへの支援に期待を寄せ、次のようにコメントした。
「エイネットは、AIや自動化を含む各種システムやインターネット回線などについてもアドバイスをいただける能力を持つ会社だと思います。業界の人材不足を解消するために、私たちは特に生成AIには注目しています。少なくとも単純な問い合わせにはAIが回答するか、スタッフが回答する際にAIが参考になる情報を提供するようなシステムを導入したいと検討しています。これらのシステムの導入時にもアドバイスをいただきたいですね」
AAAコンサルティングが利用している『情報システム代行アウトソーシングサービス』
ヘルプデスク業務 |
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PCキッティング業務 (スポット対応) |
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定例会議 | 月に1度エイネット担当者との状況共有ミーティングを実施 |
ユーザー紹介
AAAコンサルティング株式会社 様
不動産管理会社向けのBPOサービスを提供しているAAAコンサルティング。人手不足が深刻な業界で、入居者対応や契約事務、物件確認対応など幅広い業務を代行している。入居者からの問い合わせには電話、アプリ、チャットなど多様な方法で対応し、業務委託にとどまらないコンサルティングも行っている。