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それでも俺はいいものをつくる。それしか能がないから。

ソフトウエアベースで国産自社開発にこだわり、他社テレビ会議システムとも連携が可能になった「Fresh Voice Hybrid」。10年以上に渡る、その開発に込められた想いを代表・西畑が語ります。

エイネットが追い求める“シンプルさ”
「ユーザが求めるシンプルなモノをつくる。」

エイネット株式会社
代表取締役 西畑 博功

それが私の一貫した考えです。日本は、「ものづくり」にこだわり戦後復興を果たしてきたと言っても過言ではありません。今の経済は、この礎があってこそのものであり、先人に感謝の意と敬意を表します。

ただし、ここ10年ほどの家電業界不振、自動車業界の不振は、日本経済を衰退させており「日本の未来がないのかも」とさえ感じさせるものです。

ただ、「ものづくり」が崩壊した訳ではない、と私は思います。ものづくりの原点にたち返りシンプルなものをつくってみてはどうか。シンプルとは、真にユーザが求めるシンプルなものです。ユーザが求めるからといって、過剰に機能を追加してはいけない。さらに、無駄な仕様書作りや、マニュアル作りをしてはいけない。

シンプルな「ものづくり」とは、無駄なマニュアルを書く暇があるのなら、マニュアルを読まずに使えるモノを作ったほうがいい。という、至って考えなのです。

コミュニケーションを進化させる“機能”

そしてもう一つ重要な視点は、シンプルさを失わないままで、機能性を高めていくことです。例えば、テレビ会議の高画質化はその好例です。どのお客様も口をそろえて言われますが、一度HD画質のテレビ会議を体験すると、従来のSD画質には戻れません。

会議をしている相手の反応が表情に現れる。すると、表情が見えることで、会話する事が変わってきます。結果的に会議の時間が延びたりしますが、それはすごく良い事で、今までさっさと切って終らせていたテレビ会議が、もっともっと円滑に、表情豊かに気持ちが入ってできるようになるのです。

当然そのベースには、目から認識できる資料などの要素も大きいですが、そこに加えて、最近は動画もテレビ会議上で共有するようになってきています。 例えば店舗で販売促進している様子を動画で共有しながら販売員の勉強会をしたり、製品のPRビデオを見たりなどの活用です。動画そのものは世界中にごまんとありますが、やっぱり強制的に見せないと人は見ない。それをリアルタイムで、みんなで共有する緊張感や、意見がその場で交わせるというメリットがテレビ会議にはあります。

我々は、「コミュニケーション」を軸に、高品質な動画や音声はもちろん、多様な機能性をこれからも磨き続けていきますが、他社と決定的に違う所は、「ものづくり」にこだわる、製品オリエンテッドな企業であることと考えています。お客様にとってシンプルで良い物を作れば、自ずとマーケットは拓けていく、それが私の一貫したポリシーです。

テレビ会議システムの“進化”

これから先、テレビ会議はさらに進化を続けていくと考えています。当社にはFreshVoiceのほかにも、Smooth Webという製品がありますが、これは、自身のホワイトボードのようなスペースに、参加者が動画や静止画を自由に貼り付けて、簡単に共有できる仕組みです。参加者それぞれが持っている動画や静止画のアーカイブをとても簡単に共有できるので、今までにない活用が広がってくるでしょう。

例えば、社員やアルバイトへのナレッジやマナーの教育にも使えます。いわゆる動画研修です。そしてリアルタイムの研修の他にも、復習や予習として、行き帰りの電車の中で、スマートフォンで動画のアーカイブを見ることもできます。企業としては、社員やアルバイトに学んで欲しい業務上の知識を、ある意味無給で勉強させてあげることが、今後大事になってきます。 店舗販売でも、ドラッグストアの話をすれば、頭の先から爪の先まで薬は無数にある訳です。これらを自分で能動的に勉強したいけれど、今はその仕組みがない。そうした課題の解決にもつながります。

また、ECサイトなどでのコンシェルジュ・サービスにも使えます。ボタンを押すと、担当者がリアルタイムでチャットで相談に応じますというものです。これまではコンシェルジュ・サービスというとハードルが高く、ボタンはあっても利用者は少ないという状況でした。そこで、ECサイトに来たら、そこで店長がまず動画で講演していて、それを見ながら、チャットで質問ができて、「ちょっと店長詳しく聞いて良い?」という時に初めて、マンツーマンのテレビ会議を開始できる。そんな活用も実現できます。

また、「誰かが店長に聞いている様子を見てみたい」というケースもあるでしょう。つまり、ECサイトでありながら「今ここに人が集まっている」という演出ができます。そうしたサイト上での「賑わい感の演出」にも貢献できると考えています。

さらに、映像解析の技術を組み合わせた「セキュリティ&サーベイ」という分野での活用も広がります。例えばコンビニのアルバイトの小銭泥棒を想定しましょう。レジの上にテレビカメラを付けるというのは当たり前な話なのですが、それらの膨大な映像を早送りでチェックするのは大変です。 そこで、管理端末からアルバイトのAさんの名前をクリックしたら、過去24時間のAさんの映像だけが全部1本の動画になって見られるようにするのです。

逆の発想もあります。店員の中で一人だけダントツの売り上げを上げている人間がいた場合に、彼が一体どういう接客をしているのかを簡単に1本の動画にまとめて、効果的な接客の研究や共有ができる。このように、ITの進化とともに、動画活用の幅はますます広がっていきます。

これから必要とされる“スキル”

一方、動画が増え続ける中で今後必要になるのは、「動画のななめ読み」のスキルです。文章と違って、動画の早送りには限界がある。人がついてこられるのはせいぜい2倍速までです。それも、見たいシーンを探すには、直線的に見続けるしかない。

これを解決するには、動画の主要なシーンへの「タグ付け」が必要ですが、ではそのタグ付けを誰がやるのか?ということになります。結局誰かが最初から最後まで見る必要が出てくるのです。 そこで、ITの音声認識・映像認識を組み合わせて、ソフトウェアで自動的にタグ付けを行います。動画の目次を自動生成するわけです。こうすることで「動画のななめ読み」に一歩近づけると考えています。

今、世の中には膨大な量の動画が溢れ、日々増え続けています。我々としては、動画によるコミュニケーションの次世代のあり方を探ると同時に、「動画を取捨選択するテクノロジー」にも今後注力していきたいと考えています。

エイネットの“メッセージ”

今、世の中に出回る多くの商品は、物の本質より売り方やマーケティング手法を競う商品がほとんどです。何を愕然としたかというと、商品なんてどうでも良い、とメーカー側が開き直っているかにも見えることです。

「それでも俺はいいものをつくる。それしか能がないから。」

これは、本物を求め続けたい、本当にいいものをお客様に提供したいという、エイネットのキーワードです。

私の好きなカメラの話をしますが、工場でプレスされるプラスチックレンズもあれば、原石の蛍石を磨く職人がいてはじめて完成する高級レンズもあります。そして、我々のソフトウェア業界にも職人がいます。

日本には職人気質があります。アイディアとアイデンティティは真似できない人類無二の宝であり、気質は、日本人が祖先から受け継ぎ積み重ねたものです。ソフトウェアを買うこと、それは、時間の結晶そのものを買うことにも似ているように思えてきます。そして、その結晶には、和の文化や空気も織り込まれています。

エイネットは、自分たちの商品が、お客様にとって価値あるものであるよう、10年以上にわたり磨き続けてきました。封を切って触れるとき、その空気を感じ取って頂ければ幸いです。